子供の頃TVで見た映画のこと
昔は映画を見るといえばTVの方が多かった気がする。
うちの両親は映画好きだったらしく、恋愛ものや戦争もの、怪獣もの、ドラキュラ映画から東映怪談シリーズなどなど...
ジャンルを問わず、まだ幼かった私も一緒に見ていた記憶がある。
ただ、子供だったためにその内容をちゃんと覚えてはいなかったようだ。
あれは何の映画だったんだろう...とずっと気になっていたシーンがいくつかあって、成長してからも疑問に思っていた。
キリンを飼って暮らす
一つはスパイの男が敵に撃たれ恋人の腕の中で息を引き取る時に「君と一緒にキリンを飼って暮らすんだ。」と言って死んでしまう場面。
子供の頃TVで一度しか見たことがなく、そのワンシーンだけを強烈に覚えていた。
のちにそれは『パリで一緒に』という映画で私が長年覚えていた内容は、あの頃の私がこういう映画だった!と思い込んだ幻の映画であった。
カーテンが落ちる
もう一つはラストシーンしか覚えていなかった映画で、トランペットのファンファーレが鳴り、ドラムロールとともにカーテンが落ちるというものだった。
これも、ずっと後になってから『或る夜の出来事』という映画だとわかった。
エスプレッソというコーヒー
まだ解決していない記憶の映画があって、戦争孤児の男の子が若い男に保護されるが、ひと言も口をきかないので、男の子にコーヒーを渡して「エスプレッソだ、少し苦いけど。」と言うと、コーヒーを飲んだ男の子が「エスプレッソ、少し苦い。」と言うワンシーンしか覚えていない。
この映画もきっといつか「あぁ、そうだったのか!」とわかる日が来るだろうと楽しみにしている。
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